- 土佐国分寺
- 国分寺寺宝
国分寺寺宝
Treasures
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金堂
本尊千手観世音菩薩を祀る国分寺の本堂です。長宗我部元親が、永禄元年に再建した風格のある柿(こけら)茸きと天平文化に模した寄棟造りが特徴で、内部の海老虹梁は土佐最古といわれ、吹寄垂木などに室町時代の特色がうかがわれます。明治三十七年に国の特別保護建造物に指定されました。昭和七年から八年にかけては解体大修理が、昭和四十一年と平成六年には屋根の茸替えが行われ、外観は素朴ながら古雅で閑寂の気品を備えています。
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薬師如来像
一体(写真左)は藤原時代中期の作で、高さ三尺二寸二分(九九・五センチ)、桧の一木彫りで、県内の仏像の中でも最も端正な目鼻立ちと均斉のとれた美しさを保っており、かつては当山の本尊仏であったという説もあるほどです。もう一体(写真右)は鎌倉時代の作で、高さ一尺八分(三五・五センチ)の寄木造りです。台座と光背に当時の金具細工の枠がこらしてあり、応永十三年(一四○六)修理の銘が入っています。
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梵鐘
創建当時の作で、口径一尺六寸五分(四七センチ)、高さ二尺五寸(六三・八センチ)、重さ六十貫(二二五キロ)。銘文はないが形から平安時代前期の特色を持ち、龍頭と撞座との向きの違いに時代背景がうかがえる名鐘です。
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古瓦
創建当時の諸堂に使用されていたもので、昭和五十二年の発掘調査で出土したもの。布目瓦で軒瓦には蓮華紋が施されています。
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板絵光明真言曼茶羅図
胎両部の大日如来を中心にしてその周囲には梵字で光明真言を書いた室町時代作のめずらしい仏画です。